この度、駆け込み需要でMac mini 2020(2018 with Catalinaプリインストールモデル)を購入しました。というのも、私の仕事では今後もmacOS Mojaveを使い続ける必要があり、海外のサイトやTwitterを眺めているとCatalinaプリインストールモデルのMac miniをMojaveにダウングレードできたという報告を何件か目にしたのでダウングレードできるならできる間に購入しておこうと思ったからです。
原則としてMacは出荷時にプリインストールされたOSより古いバージョンのOSをインストールできないというのが通説ですが、結果として成功しました。
以下にその手順を掲載します。
※この記事を執筆中の2020年5月23日時点で「Mac mini 2020」というモデルは公式には存在しません。便宜を図るためにこの記事ではCatalinaがプリインストールされて出荷される、2020年にマイナーモデルチェンジしたMac mini 2018をMac mini 2020と呼んでいます。
※私が2020年5月に購入したMac miniではこの手法が使えましたが今後発売されるMac miniではハードウェアのサイレントアップデートなどによりこの手法が通用しなくなる可能性もございます。機器の購入、作業は自己責任で行ってください。
用意するもの
- mac OS MojaveのインストールUSBメモリ(—downloadassetsオプションをつけて作成)
- あらかじめプリインストールされているCatalinaで作成した管理者アカウント
準備
プリインストールされているCatalinaで管理者ユーザーを作成
まず最初に気をつけて欲しいことがあります。
Mojaveをクリーンインストールするからと言ってすぐに内蔵ストレージを初期化してはいけません。誤って初期化してしまった場合ネット経由でのCatalinaの再インストールが必要となり時間がかかります。
初期状態のMac miniでは外部ストレージからの起動がブロックされているためにMojaveのインストールUSBから起動できません。
そこで後述の「起動セキュリティユーティリティで外部メディアからの起動を有効にする」というステップが必要となるわけですが、このステップにおいて管理者ユーザーのアカウントが必要となるため、Mojaveのインストールに先立ってCatalinaのセットアップを済ませておき、管理者ユーザーを作成しておく必要があります。
起動セキュリティユーティリティで外部メディアからの起動を有効にする
管理者アカウントが無事作成できたら、Command+Rキーを押しながらMac miniを起動し、macOSユーティリティを起動します。
「ユーティリティ」メニューから起動セキュリティユーティリティを選択すると管理者の名前とパスワードを要求されますので先程は作成した管理者アカウントを使って認証します。
起動セキュリティユーティリティの画面が表示されましたら、「許可する起動メディア」の項目で「外部メディアまたはリムーバブルメディアからの起動を許可」を選択、私は念のために「安全な起動」オプションの「セキュリティなし」にもチェックを入れました。
ディスク全体を消去
あらかじめ作成しておいたMojaveのインストールUSBメモリを使って起動し、ディスクユーティリティを用いて内蔵ストレージをAPFS形式で初期化します。「全てのデバイスを表示」を有効にしておき「APPLE SSD…」のデバイス全体を選択するとパーティションなどを含めて全て初期化できるのでさっぱりするかもしれません。
Mojaveをインストール
あとはインストーラの指示に従いインストールを進めればMojaveのインストールは完了します。
インストール完了
無事、mac OS Mojaveにダウングレードすることができました。
「このMacについて」の表示では「Mac mini (2018)」と表示されているのでハードウェアの仕様的には2018年モデルで間違いなさそうです。
不便になったこと
どういうわけか、起動時にCommand+Rを押しながら起動しても内蔵のリカバリパーティションが無視されて強制的にインターネットリカバリが起動してしまいます。
Appleとしては、セキュリティ面を考慮して出荷時にプリインストールされているバージョンよりも古いバージョンのリカバリパーティションは起動させないような処置をとっているのでしょうか。
従って、ディスクのメンテナンスやその他のメンテナンスを行うにはMojaveのインストール用USBメモリを使って起動するのが手っ取り早いです。
結果としては無事Mojaveにダウングレードできたので、業務で使用しているアプリもしばらくは使い続けられそうです。